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重要となる職場の熱中症予防対策

阪尾コンサルティング事務所

2023年の職場における熱中症の発生状況を見ると、4日以上休業した死傷者数は1,106人、そのうち死亡者数は31人となり、前年を上回る結果となりました。厚生労働省の「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」(以下、「キャンペーン」という)も7月1日から7月31日までを重点取組期間としており、今夏についても積極的に熱中症の予防対策が求められます。


[1]熱中症の定義

 熱中症とは、高温多湿な環境下において、体内の水分と塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどしたりして発症する障害の総称で、めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感、意識障害・痙攣・手足の運動障害、高体温などの症状が現れるとことです。それぞれの症状によって、熱失神、熱けいれん、熱疲労および熱射病といった病名がつけられています。


[2]実施期間の取り組み

 キャンペーンの実施期間は5月1日から9月30日までとされていますが、この期間、以下の3点について重点的な対策の徹底が求められています。


  1. 暑さ指数(WBGT)の把握とその値に応じた熱中症予防対策を実施すること

  2. 作業を管理する人および労働者に対してあらかじめ労働衛生教育を行うこと

  3. 糖尿病、高血圧症など熱中症の発症に影響を及ぼすおそれのある疾病を有する人に対して、医師等の意見を踏まえた配慮を行うことなど


[3]重点取組期間の取り組み

 7月1日から7月31日までの重点取組期間中においては、実施すべき事項として、以下の内容が挙げられています。これらの項目を確実に実施しましょう。


  • 暑さ指数の低減効果を再確認し、必要に応じ対策を追加

  • 暑さ指数に応じた作業の中断等を徹底

  • 水分、塩分を積極的に取らせ、その確認を徹底

  • 作業開始前の健康状態の確認を徹底、巡視頻度を増加

  • 熱中症のリスクが高まっていることを含め教育を実施

  • 体調不良の人に異常を認めたときは、躊躇することなく救急隊を要請


 参考リンクにある厚生労働省「学ぼう!備えよう!職場の仲間を守ろう!職場における熱中症予防情報」では、「働く人の今すぐ使える熱中症ガイト」が公開され、予防法として3つの注意点や暑熱順化などの情報が掲載されています。これらの内容も活用しながら、予防対策を徹底していきましょう。


■参考リンク

 
 
 

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