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2025年4月より短縮された雇用保険の基本手当を受給できるまでの給付制限期間

  • 阪尾コンサルティング事務所
  • 2025年4月25日
  • 読了時間: 3分

従業員が会社を退職し、収入が得られなくなったときに頼りにするものの一つが、雇用保険の基本手当です。基本手当は、退職理由や退職時の年齢、被保険者であった期間等により、受給できるまでの期間や受給できる額(所定給付日数)に違いが出てきます。以下では、受給できるまでの期間である給付制限期間について確認します。


[1]給付制限期間

 雇用保険の基本手当を受給にあたっては、退職理由に関わらず、受給資格が決定した日から7日間の「待期期間」が設けられています。その後、正当な理由がなく自己の都合により退職した人には、給付制限期間として、1~3ヶ月間の基本手当が支給されない期間が設定されます。 この給付制限は、離職日が2020年10月1日以降の人について3ヶ月から2ヶ月に短縮されており、さらに、退職日が2025年4月1日以降の人については1ヶ月に短縮されました。ただし、退職日から遡って5年間のうちに2回以上、正当な理由なく自己の都合により都合退職し受給資格決定を受けた場合には、給付制限は3ヶ月となります。また、自己の責めに帰すべき重大な理由によって解雇(重責解雇)された場合にも、給付制限は3ヶ月間となります。


[2]教育訓練受講による解除

 2025年4月以降は、リ・スキリングのために教育訓練等を受けている場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できるようになりました。 対象となる教育訓練等とは、2025年4月1日以降に受講を開始したものであり、教育訓練給付金の対象となる教育訓練や、公共職業訓練等の一定範囲内のものに限ります。退職日以後に教育訓練等を受ける場合には、受講開始日以降給付制限を受けないほか、退職前1年以内に教育訓練等を受けたことがある場合には、給付制限が解除され、待期期間満了後からすぐに基本手当の支給対象となります。なお、退職理由が重責解雇の場合は、この給付制限の解除の対象外となります。


[3]解除の手続き

 給付制限の解除のためには、受講開始以降、受給資格決定日や受給資格決定後の初回認定日(初回認定日以降に受講を開始した場合は、その受講開始日の直後の認定日)までに、ハローワークの窓口で申し出る必要があります。 給付制限期間が2ヵ月以上で、初回認定日以降かつ給付制限期間中に教育訓練等の受講を開始する場合には、申し出の期限に注意が必要で、次のようになります。

  1. 受講開始日が「初回認定日」以降かつ「認定日の相当日」前の場合、受講開始日直後の「失業認定日に相当する日」までに申し出。

  2. 受講開始日が「認定日の相当日」以降かつ「給付制限期間満了後の失業認定日」前の場合、「給付制限期間満了後の失業認定日」までに申し出。


 申し出の際、訓練開始日が記載された領収書または訓練実施施設による訓練開始日の証明書といった添付書類の用意が必要になります。


 基本手当の受給については、従業員の退職後の対応になるため、本来であれば従業員自身で確認し、対応が必要なことにはなりますが、退職予定者からの質問も多い内容ですので、制度の概要は押さえておきたいものです。


参考リンク

 
 
 

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